武士みたいな画家から癒しと笑顔をー。/umi

umi.doodle
動植物画家umi(うみ)さん
HENGirLs

2020年複雑な年の中、がんばる女性に取材を試みました。umi(うみ)さんという絵描きさん。コロナ禍で一年間のイベント・個展開催を中止しながらも様々なことにトライしていたそうです。二年振りとなる2021年の個展開催に向けた意気込みなどを伺ってみました。【記事=nozawa】

umi(うみ)/動植物画家。ネイリスト。希少難病「表皮水疱症」の周知活動にも力を入れています。http://umi-doodle.info/umiex2021/
画家umi さんの期間限定オンラインショップ『umi.showcase2021 』が1月11日からスタート(~1月30日まで)。それに伴い、地元の大型イベント施設『マロニエプラザ』展示ホールで作品展示販売会『umi 2021fast soloexhibition 袖振り合うも、』を開催(こちらは1日間のみ)。作家当人も終日在廊
『WW~くじらのいた世界~』2020/acrylic_umi
写真提供/suzuki

大変な目に合っている人が沢山いる。ジメジメしていても仕方ない!

記者/nozozawa
今年はどうやって過ごされていたんですか?
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2020年はやりたいことを全部やってみようって冬までビチビチで予定を入れていたんです。海外も行ってみたかったので、ちょうど大使館の方のはからいもあって、ワクワクしながら個展の打ち合わせしていたんです。一月入って少ししてからなんか様子が変だってことになって、2月頃には年内に予定していたことが全部無くなってました(笑)

記者:あれ、あっけらかんってした感じ?

umi : 私なんかより大変な目に合っている人が沢山いるし、ジメジメしていても仕方ないので、試したいことを全部試してみよう って姉と話をしたりしていて

記者:やりました?

umi :やりました。出来そうなことは全て手を出しました(笑)締め切りが酷くて逆に忙しくなってました。初めて友達とお茶できたのも12月で、それまでにプライベートで人と殆ど会ってなかったです。

記者:楽しかったですか?

umi :ん~…いやなこととかもありましたけど、どうせダメならって考えると何を試すのも楽な気持ちではいましたので、暇ではなかったという感じです

記者:いやなこと?

umi :騙されたり(笑)

記者:えーー詐欺とか?

umi :似た感じですが、でも次の日には忘れていました。とにかく忙しくて

記者:(笑)ツワモノですね

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武士なの?ってよく言われます(笑)多分、中身が男の人なんじゃないかな…

感染対策への意識が行き渡ったことをきかっけに

コロナ禍で予防策が見えない中の人の流動を触発する活動は厳しいものがあった。画家umi さんの活動も同様で、2020年は活動の殆どを諦めざる得なかった。代わりに、チラシの挿絵などのイラスト仕事や動画絵コンテ、地域ニューブランド創生のサポート、世界広域活動範囲の平和運動『キッズゲルニカ』参加など、これまで経験したことの無いことに次々トライしたそうです。感染防止対策が行き渡り、注意すべくことが分かったことで自身の新しい披露の場を設けることにようやく意識が向けたそうです。

MARU(2020/acrylic/F20)by umi

コロナが奪ったもっとも多くのもの

記者:じゃあ、コロナで何か無くなったってことはなさそうですね。

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うーんコロナが一番奪ったものは、笑顔だと思います。人と無闇に距離が離れて、笑い合う相手がいなくなったんじゃないかなって。
記者/nozozawa
マスクがあると笑っていても顔が見えないですものね。

umi : はい。だから、少しでも笑える絵が描けないかなっていたずら書きをSNSとかに飛ばしてました。せめて心の中で笑顔を作れるようにしたいなって

記者:zoom飲み会とかは?

umi :四月に都内のお仕事でオンライン会議を初めてしたのですけど、大変でした。

記者:大変?

umi :おしゃべりが下手なので、緊張しちゃうんです。カメラ通話って間が空いたら放送事故みたいじゃないですか?

記者:考えたことないです(笑)

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あれー・・・
六月、全国で一斉に花火が打ち上げられた時にアップした作品。umiさんの絵も花火玉に巻かれて打ち上げられた。


記者:あーこの絵、見ました。こういう絵も描くんですね


umi :まだ若輩者駆け出し期間中なので、方向性があるようでまだこれというのは無い気もします。


記者:そうなんですか?


umi :はい。でも描きたいイメージが頭の中にはあるので、どうやって外に表現したら良いのかなってうんうん悩んでいます。あれこれ描いていると少しずつその方向性みたいのが見えてきたりするので、描く絵の形にこだわったりはしないようにしています。

「閉じこもってばかりもいられない。でも他所様にご迷惑をかけたくない」

簡易図録[『sof』

記者:その他、フリーペーパーも作ったんですよね?

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はい。私みたいなちんちくりんが何もしていなかったら忘れ去られてしまうので

記者:ちんちくりん(笑)なんかイメージ違くないですか?写真とかと


umi :(笑)こうやって人と話すのが久しぶりだからかも

記者:HENgirLなんで、いいんですがねそんな感じで。話が一旦逸れますが、自分が思う変なところってありますか?


umi :ん~…沢山あると思いますが、商品名でグミの味と触感が大体想像出来ちゃうこととか?

記者/nozozawa
キタ。なんですかそれ
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グミとかお菓子が大好きなので‥

記者:そんな食べるんですか?太らないんですか?

編集長
当人の希望でここからのくだりはカットとなりました。
かなり濃い内容でしたので、いつかの機会に


文化関連の補助金申請を出しながら、ウェブや紙での作品お披露目の方法を模索。 図録をもっと配りやすくしたらどうかと考え、簡易図録(フリーペーパー)を制作したところ、手応えあり。「だったらウェブで展示会を開いたら・・・」と思ったけど何かが欠けて動けなかったそうです。少しして、感染対策を施せば個展と混ぜられるのではと思い付き、会場を検討。感染対策がし易く、交通機関を使わず、密を回避出来る場所、せめて地元の方達にだけでもと考え直して会場探しに明け暮れたそうです。

「年賀状が今年は出せないのでDM用で牛さんを描いてみました」

「たった1日で良いから、ちゃんとお客さんの顔を見てみたい」

記者/nozozawa
個展楽しみですね

umi : はい。準備が全然追い付いてないですが、がんばります。


記者:期間限定のオンラインショップというのは・・・


umi :準備が全然追い付いてないですが、がんばります。


記者:来場者特典があるんですか?

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準備が全然追い付いてないですが、がんばります(笑)

記者:「準備が全然追い付いてないですが、がんばります」と(笑)大変ですね

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感染防止対策について姉と相談していて、何かあったら主催者側からすぐに通知がいくようにしないといけないことに気が付いたりして 考えていたよりやることが多くなりました



記者:やっぱり感染対策に気を取られてしまいますか?


umi :はい。いつもなら個展前は制作ばかりだったのですが、今回は絵の準備はあったので、個展の演出とかはとりあえず無しにして感染対策に力を入れています。医療従事者の方に相談乗ってもらったりして、どうしたら良いのかって


記者:やることに周囲の反対とかありましたか?


umi :半端なやり方したら、自分が真っ先に反対すると思います


記者:武士ですね


umi :(笑)はい。お呼びする方達にもお手間掛けてしまうし。それでもこうやってやればイベントが出来るって形を真剣に模索しないといけない時期だなって思いました。


記者:動いていかないとなりませんものね

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そうですね、ただじっとしていても始まらないけど、てきとうに始めれば色んな方に迷惑をかけてしまうので、防止対策については他を参考にしながら自分なりにゼロから考えてみました。たった一日で良いから、皆と会いたいなって。最初は10人限定で、一時間一人の個展を考えていたんです。


記者:一時間一人??


umi :(笑)はい。さすがにそれはお客さんがプレッシャーじゃないかってことになって・・・


記者:財布の中身気にして来場ですね(笑)

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いえ、私がそんなお喋り上手なわけじゃないので緊張させちゃうなって・・・
umi.showcase2021個展用 コロナポリシー


「たった一日で良いから皆と顔を合わせたい」。そんな切実な願いの中、 個展来場者には感謝の意を表してポストカードを一枚プレゼント。期間中は個展開催場所も含めて、原画販売だけではなく、ジークレー(高解像度スキャン、高画質出力した新作絵画)や、自身の出版物、図録なども販売する予定とのことです。

「感染対策のことばかり考えていたら絵になってしまいました」↑1月11日から期間限定のオンラインショップで先行販売中(DL版)

出版したい

希少難病「表皮水疱症」

「Peter Pan」毎年10月最終週に世界的に行われる表皮水疱症啓蒙週間に合わせて、作品や出版物を出している

記者:そもそもどうしてそんなに頑張れるんですか?


umi :いえ、全然頑張れてないです。まだまだです。本当に


記者:でも、果敢に取り組みされていますよね?


umi :私の絵描きとしての活動だけだったら、多分そんなにやれてないかもしれません。むしろ、一人で好き勝手にとかだったら、来年個展やるってことは考えなかったかもしれません。もう少し落ち着いたらでいいかなって。


記者:背中押しがあるんですか?


umi :数年前から難病支援活動を細々としていて、自分が一つでも動けばそこに繋がるってことが分かってきたんです。だから、出来ることはどんどんやっておこうって。


記者:umiさんの考える難病支援はどんなことですか?アバウトな質問でごめんなさい。


umi :いえ、皆さんアバウトだと思います。私も最近になって形が見えてきたので。もしシンプルにするならば、根治と社会参加の二つだけなのかな


記者:根治、そうですよね。治るのが一番。でも難しいんですよね


umi :ええ。だから難病なので。様々な理由が邪魔しています。根治に関しては、途方もないお金やその理解する人の多さが大切だと思います。もしもコロナが難病で、感染者が少数だったら、こんなすぐにワクチンも出来ないですよね。


記者:そうですね。そっか、世界中で理解してる人が多いから治すために人もお金も投じられるんですね。


umi :そうだと思います。難病支援の一番は根治のためのムーブメントで、それはお金だったり人だったりかと。


記者:社会参加というのは、難病の方でも仕事が出来るとかですか?


umi :そういうのもありますし、コミュニティに入ることとか、とにかく心細くならないことじゃないかなって。でも、受け取る側によってどうにでもなってしまうグレーなことって「これ」って答えが出辛いんです。


記者:グレーというのは


umi :何を以て社会参加かも判別付きにくいし、社会参加しなくてもいいという方もいますから押しつけにもなってしまうし。


記者:ああ そうですね。アーティストとして活動していくことがumiさんなりの支援に繋がるってことですか?


umi :はい。自分の活動と紐づけするようにいつもしているんです。そしたら「支援しないで」って言われるまでは、私は周知活動に協力していこうと思っていて、少しでも一人でも多くの人に難病のことを知ってもらって、いつかの何かのきっかけにしていきたいなって。


記者:武士ですね

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はい(笑)もう、umiじゃなくて武士でいいです(笑)


縁あって始めた難病支援活動は今年で四年目。昨年は東京法規出版から全国の保健士さんに向けられて発行されている地域保健でも特集を組まれるなど、活動を見守る人たちが増えている。

「新しいことは、自分の真の望みの中にあると思うから、何がしたいのか常に考えて動くようにしています」

個展は2021年1月11日。期間限定のオンラインショップは1月11日~1月30日。詳しくはこちら→umi.showcase2021

編集長
withコロナ
「中身は男」っていう女性は多いけど、「中身は武士」って女性はなかなか・・・HENgirlも全然動けなかった。うみちゃんのお話聞きながら、我々も動かないとなとは思った。感染対策もっともっと気を付けながら、仕事も頑張っていかないとね。文句ばかり言っていても仕方ない!

取材/野澤・記事/野澤・イラスト/上中下